2018年7月14日土曜日

スタッフの研究紹介(IV)「タンパク質を自由自在に創るタンパク質工学」

第4回の今回は、カガクシャ・ネット編集部の楊さんの研究と留学生活をご紹介します。楊さんは2016年春に大阪大学理学部化学科を卒業され、同年8月からカリフォルニア大学デービス校にて化学を専攻されています。


○ 研究分野の概要を教えて下さい。

タンパク質は触媒として生体内での様々な反応を担っています。タンパク質工学では理論計算または進化分子工学実験を用いて役に立つタンパク質をデザイン、作製し、産業や医療に応用することを目指しています。進化分子工学実験では大量の変異体をランダムに構築し、その中から欲しい機能を持った変異体をスクリーニングします。



タンパク質の理論計算はいろいろな方法が開発されています。


○ 具体的な研究テーマと研究目的について説明して下さい。

有機化合物の合成に使う酵素をタンパク質工学で製作する研究をしています。タンパク質の高い基質特異性を利用し、効率よく有機化合物の合成ができます。タンパク質工学で酵素を合成に利用できるように変えていきます。


○ 日本と留学先での研究環境の違いについて具体的に教えてください。

学科内での共同研究や実験機器、実験機材の貸し借りが頻繁に行われ、効率よく研究 を進められます。また、日本と比べて、「hands off」な先生が多く、大学院の1年目 から自立性や積極性をより求められます。


○ ご自身が研究者を目指された「きっかけ」や、研究の「面白さ」について説明してください。

科学に対する好奇心があり、まだ誰も知らない事を明らかにしたい思っていました。あまり深く考えずに大学院に進みました。研究の「面白さ」については今のところタンパク質工学で何ができるのかを考え、研究の計画を作ることです。


○ 一日のスケジュールを円グラフで教えて下さい。




○ これから留学を目指す方にひとことアドバイスをお願いします。

海外に住み、文化や生活を体験できるチャンスはあまりないので、留学に興味がありましたら、ぜひ試してください。

○ 楊さんにご質問がありましたら、カガクシャ・ネット宛にお気軽にご連絡ください。
○ 次回の更新は今月の下旬を予定しております。お楽しみに!


著者略歴

    楊 瀟瀟 (ヤン シャオシャオ)

    2016年4月 大阪大学理学部化学科 卒業 
    2016年9月 カリフォルニア大学デービス校化学専攻博士課程 入学

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発行責任者: 武田 祐史
編集責任者: 向日 勇介
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