2014年1月15日水曜日

アメリカ就職への道(2)レジュメ準備から仕事の見つけ方まで

Dec 2013, Vol. 65, No. 1

- From editors --


前回に続く就職活動記事第二回です。今回は、レジュメ準備から仕事の見つけ方までをご紹介いたします。

レジュメの準備

企業就職の準備段階でインパクトのあるレジュメを書くことがあげられます。
レジュメの書き方については経験を年代順に列挙するChronological Resumeが一般的に知られていますが、“職務経験(Professional Experience)”が不足している新卒の大学院生の場合は、アプライしようとしているポジションに対応する自分のスキルを強調するFunctional Resumeを採用してみるのも良いと思います。
レジュメ作成に関する情報はインターネット上に無数にありますが、例えば、このような記事がありました。

"How To Write Functional Resumes: Tips for Writing a Resume"

この記事の筆者がおっしゃっているようにwww.microsoft.comには様々なレジュメのサンプルやテンプレートがあり、Wordのテンプレートをダウンロードすることが出来ます。
サンプルやテンプレートを参考に自分のスキル・知識を最大限にアピールできるコンパクトにまとめられたレジュメを作りましょう。基本形のレジュメが出来たらアプライするポジションのJob/Position DescriptionやQualification/Requirementsをしっかりと読みましょう。そして、アプライするポジションに要求されている知識や技術がレジュメの中に反映されるように多少の微調整(Tweaking)をします。

-レジュメを書く際の注意としては長くなりすぎないようにするということです。

以前、16ページのレジュメをスクリーニングをしてくれるように頼まれたことがありますが、正直、読む気はしませんでした。つまり、読む前にアウトです。企業向けのレジュメはできれば1-2ページどんなに長くても3ページ以内にまとめましょう。
アカデミア向けのCVとは異なり、論文を一つ一つ列挙する必要は多くの場合はありません(論文を要求するポジションもある)。
あまり長いレジュメを書くとまとめる能力がないと見なされかねません。企業の仕事にアプライする際、レジュメの最初のスクリーニング(Initial Screening)をするのはHRと考えてよいでしょう。彼らは必ずしも科学・技術については詳しくありません。
彼らが探しているのはjob/position description Qualification/Requirementsに使われている“キーワード”とレジュメのマッチングです。

-OPT(Optional Practical Training Visa)

F1ビザを持つ学生が自分の専門の関連分野で働くことが12ヶ月許可されるビザで、自分の所属する大学を通じて申請することが出来ます。申請から取得までしばらく時間がかかる場合がありますので、前もって担当のオフィスに問い合わせ、時間に余裕を持って、仕事を始めるまでに許可が下りるように申請しましょう。
また、科学・技術系の学位を取得するF1の学生は雇い主によっては17ヶ月までの延長をアプライできるようです。
*詳しくはアメリカの移民局のホームページを参照ください。

http://www.uscis.gov/

専門職ビザとして最も一般的なH1-Bビザは年間に発行されるビザの数が65000件と決まっています。ただし、アメリカの修士号以上の学位を持つ申請者に対しては20000件までこのリミットが適用されないことになっていますので、Ph.D.を持っているとビザ取得に対して有利ではありますが、ビザを取得するまで多少の時間がかかることは予想されます。
OPTを持っていれば、オファーをもらってから (リミットはあるものの)すぐに仕事を始めることが出来ます。もちろん、H1-Bビザの申請は出来る限り早く行う必要はありますが。また、グリンカードの申請も早めに考えた方が良いでしょう。


会社研究・仕事の見つけ方

-仕事を見つける方法をいくつかあげてみたいと思います。

- ホームページ

最近はどの会社のホームページにも(これは大学や国立研究所などアカデミックな仕事にも当てはまる)必ずと言っていいほどEmployment/Job opportunity/job seekerの項目があります。興味のある仕事にアプライするにはユーザー登録をして、レジュメ、カバーレターをアップロードする必要がありますが、一度、レジュメをアップロードしておくと、後から別のポジションにも応募することができます。


- Job Search engine


最近はこの手のSearch Engineはネット上に無数にあるので、ここで一つ一つ列挙はしませんが、以下のサイトは比較的有用です。



コネクションからの紹介は採用の可能性が最も高くなります。コネクションから紹介をもらう場合、コネクションの方からアプローチしてくる場合と自分の方から紹介してもらえるようにアプローチする場合があります。

- コネクションの方からアプローチしてくる場合…

(例) 今、うちの会社で…のような人材を探しているんだけど、君、誰か思い当たる人はいないかな。

という連絡が来た場合、5割以上は連絡を受ける当人、つまりあなたターゲットにしていると言えます。実際、このような連絡は何度か受けたことがありますし、自分も友人にこのような連絡をしたことがあります。
返答として、「いや、その仕事、面白そうだね、私が興味あるよ」と言った場合、やっぱりそうか、是非、アプライしてくれないか、と話がとんとん拍子に進んでゆきます。

- 自分の方からアプローチした場合…

うまくいくかどうかはコンタクトの関係やコンタクトがオープンポジションに対してどの程度、影響力があるかなど、いくつかのファクターが影響します。
実際、私も、知り合いの人からレジュメを受け取ることがありますが、同じポジションに対して複数の知人からのアプリケーションを受け取った場合、もちろん、ポジションへの適正も考えますが、当然、よく知っていて良い関係のあるコネクションの方が人柄や能力(レジュメだけでは読み取れないことも多い)とポジションとの適性を判断しやすく、当然、推薦しやすいと言えます。


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発行責任者: 石井 洋平
編集責任者: 石井 洋平
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